先日近所の方からいただいた棗石。
雰囲気があってお気に入りなのですが、そこに竹の細工で水が流れるようにしてみました。
この後ろ側に支柱を立てて、竹を差し込みます。
その竹に切り込みを入れた竹を穴に刺して、そこから水を流す算段。
うまいこと行きますかどうか。
無事水が流れるようになりました!
なかなか会心の出来栄え。
今度いらした時にご覧になってください。
この度改修する屋根ですが、大工さんが登って確認してくれたところ、梁にこびりついた埃がヤニのようにこびりついていて、箒で履いたくらいではとれないということでした。
何年ぶんの埃なのか見当もつきません。
写真アップいたしますが、食事中の方、グロ注意。
屋根裏なので、そのままでもいいですよ、と言ったところ大工さんは『これだけ埃があると、水分を吸って針に悪い影響を与えかねないので、キレイにします!』と掃除機を持って登場。
結局3人がかりで3日ほどかけてキレイにしてくださいました。
ありがとうございます。
これの下で生活していたと思うと。。。
恐ろしいですね。
これで気持ちよく暮らせます。
そして天井で泥だらけになった大工さんが歩いていた犬走はというと。
キレイに雑巾掛けして帰られました。
これが仕事に臨むプロの姿、と感心しきり。
やはりこの大工さんにお任せして本当に良かったと心から喜んでおります。
古い建物が生き返っていくのをみるのは気持ちのいいものですね。
またアップします。
乞うご期待!
暖かいを超えて暑い!くらいの今日、JCMUの短期プログラム”Mindfulness and Global Peace Leadership”の学生さんがいらっしゃいました。
全員マインドフルネスなどに興味のある学生さんたちで、坐禪も兀兀としておられました。
しかしここまでがっつりと座ったことがなかったようで、足が痛い人も続出。
一炷坐って経行、さらにもう一炷。
ゆったりとした時間が流れます。
贅沢な時間。
坐禪了而、堂内作務。
一人一枚雑巾を持って、畳四畳担当します。
桜も散り、ほーほけきょと野山から聞こえてくるようになりました。
鶯も最初からうまく鳴ける訳ではないらしく「ほーほきょ」とか「ほーほ」とかなかなかうまいこと行かずに、聴きながら新喜劇ばりにずっこけていましたが、今ではだいぶ上手になり、安心してもののあはれを感じることができます。
さて、令和の大改修 法堂編の始まりです。
まずはマニ車。
マニ車とは『仏の「身口意」の象徴のうち、「口の象徴」を回転する筒に収納した仏具。輪蔵、転経器(てんきょうき)とも訳す(Wikiより』
筒のような納経塔を回すことで、納めてあるお経を全て読んだことになるという、素敵なアイテム。
主に密教系寺院で見られるようです。
大きなものになると大人が何人もがかりで回さないと回らないものもありますが、うちのマニ車は1人で十分回ります。
が、それはそれは重たいもの。
しかも皆さんがあまり回しやすいところにあるとは言い難い。
そこで今回、御朱印をもらいにきた人も回しやすい場所に移動することにしました。
『法堂内にあったものを土間に下ろすのに下ろすのに何か敷かないとまずいだろう』
大工さんがそうおっしゃって土台を作ってくれました。
少しずつバラして移動します。
大人3人がかりです。
地震などによる転倒を防ぐため、土間のコンクリートにアンカーボルトを入れ補強。
安心して回せます。
せっかくなので今後は納経された般若心經などをここに納めて、その功徳をみんなにめぐらそうかなあとも考えています。
みなさんもお寺にいらした際には回してみてください。
功德が積めること請け合いです。
さあ、来週からは法堂のリフォームに入りますよ。
そして天気を見ながら玄関上の屋根修理。
今年一年かけて、長松院を蘇らせていきます。
乞うご期待!
3月にOTB(近江ツーリズムボード)さんに依頼されて行った楽々園での坐禪會の報告を行います。
日時9日、14日、16日、17日と29日。時間帯も朝、昼、夕方の3回で希望を取って座りました。
3月の陽気で暖かい日もあれば、花冷えの中、また強風に煽られながら座った日もありました。
ほとんどの方が初めての体験ということで、まず坐禪指導から入ります。
(写真は日にち順不同です)
彦根のp方が多かったようですが、県外からいらした方々も多かったです。
中には台湾からの観光客の方も。
インバウンドの影響で海外からの參禪者がもっともっと増えていって欲しいものです。
長松院坐禪堂にて座るのも良いのですが、場所を変え、雰囲気を変え、空気を変えて座るのもまた楽しからずや。
機会があればまた一緒に座りたいです。
次はみなさん、長松院へいらしてください。
警策持ってお待ちしています(笑)
今回は、アメリカはロサンジェルスにある"Angel City Zen Center"(以下)に招聘されて、法話をさせていただきました。
ACZCは大無老師というアメリカ人僧侶が運営している禪センターで、ロサンジェルス禪センター(ZCLA)にて活躍されていいる横山行敬老師の紹介にて知り合いました。
大無老師は昨年、岡山にある洞松寺さんにてご修行を終えられ、日本お伝統的な禪についても知っておられる禪僧です。
zoomにての参加で、20人ほどの參禪者がすでに待機中。
法話の前に、まずは30分の打坐。
みんな静かに座ります。
そして止靜鐘(坐禪終わりの合図の鐘)がなり、私の拙いお話の時間。
法話の内容は、私がどのようにして禪僧となるに至ったか。
子供の頃から持っていた『今ここにない何か”真実”と呼ばれるもの』を探すため、大学を卒業してからおよそ10年海外を放浪したこと、10年経ってやっと『今ここにない何か”真実”と呼ばれるもの』は自分の内以外にはないものと悟ったこと、しかしそれをどのようにして内なるものに辿り着けるかわからずに悶々としていたこと、師匠に出会い坊さんとしてその”何か”を探す道筋を立てていただいたこと、總持寺での修行中のジレンマ、アメリカ人禪僧、グラスマン徹玄老師との出会い、アメリカでの暮らし、そしてこれからの日本とアメリカの禪のあり方などをお話しさせていただきました。
皆さん、決して流暢とは言えない私の拙い英語での拙い話を、一生懸命に聞いてくださりました。
法話の後は、質問タイム。
アメリカの法友たちは容赦がありません。
『グラスマン徹玄老師はどのような点が素晴らしい禪僧だったと思われますか?』
『私も今、仕事と自分のやりたいこととのギャップに苦しんでいます。何かアドバイスを』
『タイ、アメリカ、日本のそれぞれの地で仏教に触れてみて、どのように感じましたか?』
『”今ここにない真実”を求めて僧侶になったというのは、ある意味我儘であり、自己満足ではないのですか?』
『日本では僧侶はあまり坐禅をしないと聞きます。しかし私にはそれが全く理解できない。禪僧が坐禪をしないで何をするのですか?』
他にもいろんな質問をいただきました。
まさに問答。
私も真剣に考え、真剣に答えます。
一問一答。
胃が痛くなりました(笑)
今日は、またまたJCMUから招聘を受けて、ゲスト講師として仏教講座を一コマ行ってまいりました。
エヘンエヘン(笑)
今回は、隣寺でいつも仲良くしてくださっている大雲寺ご住職小川良憲老師に一緒に来てもらいました。
大雲寺さん、どうもありがとうございました。
今回は、ほとんどの学生諸氏が長松院で坐禪体験済み。
簡単に坐禪指導をした後、授業に入ります。
皆さん、3年生、4年生なので日本語はお手のもの。
ほとんど日本語で解説します。
授業で習ったことを前提に前もって質問を募り、Q&A形式で質疑応答のスタイル。
今回もなかなか鋭い質問が飛び交います。
この辺りは、まさに百人組手。
真剣勝負の受け答え。
『いつお坊さんになりたいと思いましたか?』
『お坊さんになって生活はどう変わりましたか?』
『お坊さんとして一番難しいことはどんなところだと思いますか?』
という個人的な質問から、
『キリスト教では死んだら天国に行くと考えていますが、極楽浄土に行くには何をすればいいのですか?』
『極楽浄土とはどんなところですか?』
という教義的な質問。
さらには
『仏教の宗派はいくつありますか?』
『千手観音は何をされますか?』
『各宗派の違いは何ですか?』
という宗派の質問。
他にも
『即身仏についてどう思いますか?』
『一番好きなお経は何ですか?それはなぜですか?』
というものまで。
答える方も必死です。
今年の雪は例年に比べ長く多く降りました。
屋根瓦が落ちてきていないか心配だったのですが、幸いそれはなさそうです。
しかしその代わりに、土や木端がものすごく多かったのです。
犬走にデッキブラシをかけながら、どうしてこんなに落ちてるんだろう??と訝しんでおりましたが、ふと見上げてみると…
あれ?
なんか軒先が変だぞ??
どうやら、屋根瓦を押さえる土が落ちて、さらにはそれを支える板が重みで外れてしまったよう。
本格的に修理となると、野地板から桟から桟から替えるコトになる大工事。
今回はそこまでは難しいので、緊急に応急処置をしてもらうコトにしました。
まあ、古い建築物ですからメンテナンスは必要ですね。
仏さんと一緒に頑張ります!
彦根の大雪もひと段落し、雪も少しづつ消えてきました。
屋根から落ちて固まった雪が溶けるのは時間がかかりますが、屋根瓦が一緒に落ちてきていないことを願う今日この頃です。
さて、昨年より始めた能登震災被害への寄付活動ですが、令和7年度最初の報告をいたします。
こちらの寄付金は檀家さんや観光客、參禪者の皆さんからのお賽銭と御朱印料を合わせて寄付する、皆さまの温かいお気持ちの発露です。
喜捨くださった皆さまへ心よりご協力への御礼を申し上げます。
本当にありがとうございます。
2月26日までにお預かりした合計金額は36,649円。
お預かりした浄財は、私が責任を持って寄付して参りました。
重ねてお礼申し上げます。
そして、これがとても長松院らしいな、と思ったのですが
1💲札1枚、quarter(25¢)13枚、dime(10¢)6枚、nickel(10¢)6枚、penny(1¢)8枚。
さらに、
2€2枚、50€¢1枚、20€¢1枚、5€¢1枚、1€¢2枚。
海外からの観光客や參禪者もお賽銭いれてくれていたのですね。
Thanks, danke, merci, takk.
これからも細く長く支援を続けて参る所存です。
皆さんの温かいご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
この日は毎年恒例の秋葉三尺坊大權現の大祭。
最近は、というより私が長松院に赴任してからはほとんど雪がなく、外のお宮で行っていたのですが、今年はものすごい雪!
参道だけは雪かきしたものの、境内全部は難しい。
しかも、寒い…
またいつ雪が降ってくるかわからない空模様なので、役員さんたちと相談して今年は本堂で執り行うことにしました。
地域の人たちとはいえ、他宗さんの多い彦根。
本堂に入ったことのある方たちはほとんどおりません。
皆さん、初めての長松院本堂に興味津々。
「本尊さんは阿弥陀さん?」
「いえ、曹洞宗はお釈迦様が多いですね。うちはお釈迦様です」
「これはなんの仏さん?」
「こちらは摩利支天さんです。天部、つまり神様です」
こんなやりとりがあった後、開始時刻に。
「皆さん、今日はお疲れ様です。雪のため今日は本堂でお経をあげます。一冊ずつお経をお持ちください。みんなで般若心經をあげましょう」
ほとんどの方々が浄土真宗の門徒さんなので般若心經をあげるのが初めての人ばかり。
しかし大きな声で一緒にお唱えくださいました。
現代は、いわゆる願い寺と観光寺院にしか行くことがない時代ですが、きっと江戸の昔にはそんな縄張りなど関係なく、みんなお寺によっていたんだろうなあ。
これから長松院はそんな古き良き時代の寺院のように、山門を八字に開き、地域を愛し地域に愛されるお寺を目指したいものだなあ。
そんなことを考えながらお勤めさせていただきました。