長松院には、二つの井戸があります。
一つは中庭、本堂裏手にあるもの、そしてもう一つは墓地の水場にあるものです。
時代の流れというべきか、がっちゃんポンプで汲み上げるその方式はコツも力も必要なためいつの間にか水道にその役割を取って代わられ、使われなくなり長らく放置されてきました。
しかし、水道水はその特性上夏は熱く冬は冷たい。
特にお盆に水汲みをされたことのあるかたはよくご存知のことと思いますが、熱い水が冷たくなるには相当な時間がかかり、当然のことながら水道代も跳ね上がってしまいますし(お寺が困る)、大事な資源の無駄遣いになってしまいます(地球が困る)。
そこでこの度、ある篤志家のかたの監修、指導のもと、井戸水の復活作業を敢行致しました。
ポンプは篤志家の寄付、配線・配管は篤志家と二人、まさにDIYの極致。
もちろん私は、配線・配管に関しては全くの素人。
はじめはどうなることかと思いました。
特に苦労したのは、井戸の掃除。
ハシゴをかけ、中に降りて移植ベラと縄にくくりつけたバケツで泥上げ作業を行ったのですが、これがまた大変。。。
どうやら飲み水に使う目的で掘ったものではないため、底に石を敷いておらず、泥は沈殿したままで使用するタイプだった模様。
このまま掘っていくと、ブラジルまでいってしまう。。。
そのように判断した我々は、泥上げをほどほどで断念、パイプを上澄みの水だけ吸い上げるように調整して設置しました。
電気の配線は、本堂から塀をつたわせコンセントを取り付け。
これで墓地内で電気工具が使用できます。
延べ五日の大工事を経て、昨日無事完成と相成りました。
篤志家の某氏、本当にありがとうございました。
これからは夏冷たく冬温かいお水をみなさんに供給することができます。
お墓詣りにいらした際は、魚籃観音の隣にあるポンプも見ていってください。
素人の仕事なので、不細工なところもありますが、大目にみてくださいね。
それと!!
井戸のお水は飲用ではありません。
決して口にされませんよう、お願いを申し上げます。
合掌。
蛇口をひとつ、法堂正面の庭に取り付けました。
車を停める際には十分ご注意ください。
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