師走に入り、何かと気ぜわしいような気になってくる時期となりました。
お寺も忙しくなってくる時期ですが、しかし今年はいつもとは逆。
11月が何かと忙しかったのです。
おんな城主直虎も終盤に近づき、舞台は九州へと移りゆく中、11月には長松院に初めて団体の観光バスツアー客が計4回来山いたしました。
浜松のツアー会社企画のもので、都合100人以上の来山客。
これまでコンサートや萬燈供養会、歴史講演会などいろいろと本堂で行ってきましたが、観光客の団体さんは私も初めて。
どんな話がいいのやら、正直毎回悩みました。
案内業務に慣れているわけでもないため、実際毎回違うお話になってしまいましたが、一つだけ確信したことがあります。
それは、みんなお説法を一生懸命聞いてくださることです。
寺の責任者として、長松院の素晴らしさをたくさんの人に伝えることにより檀家さんが喜んでくださる。
確かにそれも大切な責任の一つ。
しかし私は一僧侶として、お檀家さんではないたくさんの人たちの前でお説法をさせていただける貴重な時間をいただいたんだ、ということに気づきました。
「オシャカサマガー」という紋切りのお説法ではなく、一人一人の顔をみて、どんな話を求めているのか、どんな話なら聞いてもらえるのか探りながらするお説法は、引き出しの少ない私にはとても難しい公案ですが、それだけに取り組みがいがあります。
まだまだ拙いお話しかできませんが、こんな素晴らしいご縁をいただけたことに感謝しつつ、みなさんを山門までお送りした4日間でした。
ツアーの皆さん、ご来山ありがとうございました。
機会があればまたいらしてくださいね。
合掌
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