· 

観音さまのお身拭いと雨漏り。

ようやく世の中も日常(禅宗では如常と言います)を取り戻すが如く動き始めました。

長松院も坐禪會を再開し、先日の月例会には2名の参禅者を迎えました。

 

しかしながら法事などの供養ごとは人が遠くから集まることもあってなかなか如常というわけにも行きません。

かといってボーッとばかりもしておれませんので、何かはせねばならん。

何より食べるご飯が美味しくない(一日不作一日不食)

梅雨入りしてしまい外はあいにくの豪雨。

 

 

ドウダンツツジの下など、もはや琵琶湖。

 

 

では前から気になっていた仏さんの垢すりをしよう!

ということで、昨日は須弥壇の上に登り本尊さんのお身拭いと床の拭き掃除。

とても写真を撮る余裕はありませんでした。。。

 

で、今日は観音堂にいらっしゃる観音様のお身拭い。

朝は八時から開始。

 

 

主には西国三十三所の本尊さんたち。

前回お身ぬぐいしたのは一体いつなのだろう。。。

恐る恐るみなさまにお下がりいただくと。。。。

 

 

一体二体でこの埃。

これはえらいこと!

焦ってもしょうがないので、少しづつのんびりと、仏様に声をかけながら作業を進めます。

 

 

「こんなになるまでほっておいて申し訳ありません。でも自粛も悪くありませんよ。こうしてお身拭いさせていただけますしね」

三十三人の観音さまと会話しながら。

 

 

埃の山は観音さまの御身だけではありません。

こちらは三十三観音が上がっておられたひな壇。

なぜこんなに土が落ちているかといえば、後ろの白い壁、実はベニヤ板一枚。

その後ろには土壁があったのですが、シロアリと経年劣化により崩れてしまい、それをかろうじてトタン波板で隠してある状態なのです。

残念ながらこれも長松院の現状。

受け入れるしかありません。

 

泣き言を言っていても始まらない。

このひな壇、どうしてくれよう。。。

 

 

問答無用で水洗い(笑)

本当は観音さまもシャワーして差し上げたいのですが、流石にそれはこの破戒僧を持ってしても流石に…。

 

 

ひな壇を乾かしている間、引き続きお身拭い。

折れた部分をボンドでつけたり、欠けてしまいどうしようもない部品など集めたり。

なかなか根気のいる作業です。

 

 

これが三十三人分の埃。

土埃だけでなく、ツタや葉っぱまで。

これは早急に壁を直さないといけないな。

決意も新たに、三十三観音に御帰館いただきます。

 

 

作業開始から、お昼を挟み、なんだかんだと6時間弱。

思ったより時間のかかる作業になりました。

でもこれで観音さまがたも少しは喜んでくれているだろう。

そんな良い気持ちで最後の仏様並べの作業をしていると。。。

 

ぽたん、ぽたん!

 

昔この寺に来たばかりの頃によく聞いたこの音は!

 

雨漏りです!!

 

 

この香炉にあいた穴は雨粒。

これはあっかーん!

ダッシュでバケツを取りに。

 

 

バケツもこうして須弥壇に上がっていたらバケツ観音のように見え…ないか。

次の法堂修復の箇所が決まりました。

これも今日観音さまのお身拭いをさせていただいたからですね。

ありがたいこと。

次はその隣の地蔵堂のお掃除。

ぼちぼちやります。

 

追記  先ほど玄関の雨漏りも発見。

    来年まで待っておれないかもしれません。

    早急に対応します。