ロシアがウクライナに侵攻してから、早1ヶ月が過ぎました。
思いがけなく抵抗されたロシア軍が事実上東側に撤退、東西に分断するのではないかなどと言われているようです(3/29現在)
戦争被害に遭われた方々はもちろん、現在も避難生活を強いられているウクライナの皆さまや、国を守るために戦場に向かったウクライナ人男性たち、そして何も知らずに連れてこられ戦わせられているロシア軍兵士、本来であればしたくないであろう他国の揉め事にお金で駆り出されて戦っているシリア兵士、全ての被害者に心からお悔やみお見舞い申し上げます。
先日、參禪者の方からニュース記事のリンクが送られてきました。
ある新聞のインタビュー記事でした。
これにはとても考えさせられました。
長い記事ですが、ご興味ある方は是非お読みください。
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/22976
私は『正義』という言葉が大嫌いです。
自分を正当化するときに使われる言葉だからです。
人は誰しも、自分が明らかに間違っているとわかっていながら行動したり言動したりはしません。
自分は正しい、正義は我にあり、と思っているからこそ正義などと平気で言えるのです。
しかし、100人いれば100の正義があります。
世の中は、水戸黄門や暴れん坊将軍でできてはいないのです。
しかし世界は、二項対立で物事を切り取ります。
そのほうがわかりやすいから。
絶対的善対絶対的悪。
そう語れば、新聞もテレビも読んでもらえるから。
この記事の中にあった言葉でハッとさせられたのは「アフガニスタン戦争(2001~2021年)は米国史上最長の戦争だ。それに続くイラク戦(2003年~)。犠牲者も数十万人規模だ。これを世界大戦と呼ばないで、なぜウクライナのことだけは世界大戦なのか? その違いは何か?白人が死ななければ世界大戦ではないのか?」というところ。
日本はアフガンにいる協力者を早々と見捨て、自分達だけで逃げてきた。
日本大使館の正義とは何だ?
Older men declare war. But it is the youth that must fight and die. President Herbert Hoover
実際私の頭の中はいまだにぐちゃぐちゃ。
何が正しくて何が間違っているかわかりません。
命が一番大事だから早々に降伏してしまったほうが良いのか?
人はパンのみに生きるにあらず、文化や尊厳まで奪われて生きていくだけなら家畜と変わらないのではないか?
そもそもウクライナ東部ではロシア系住民の虐殺していた側じゃないか?
ウクライナをNATOに引き入れようとしていたのはそもそもバイデンが副大統領の時ではなかったか?
それ以前にNATOをこれ以上東に拡大しないと言っていたのではなかったか?
それでもやはり先に手を出すのは絶対にいけないことなのではないか?
『話せばわかる』と言って『問答無用』と殺された政治家がいたが、殺されてもなお『それでも話せばわかるのだ!』と主張するのが政治家の使命なのではないのか?
考えれば考えるだけ沼に引き摺り込まれます。
しかし我々は考えなくてはなりません。
感情的にならず、一方的な情報に踊らされず、クールに。
ロシアを中国や北朝鮮に置き換えれば、それはすぐそばにある危機なのだから。
正義の味方が颯爽と現れて弱き日本を救ってくれる、なんてことはあり得ません。
いざという時、どのように行動するか。
今日本人に与えられた公案かもしれません。
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転輪坊 (火曜日, 29 3月 2022 20:21)
イラクもそうですし、オバマが大統領、バイデンが副大統領の時、リビアもそうでした。オバマーバイデン政権は突然リビアに入り、カダフィ大佐を失脚させた。カダフィは生涯『大佐』で、権力欲はなかった。カダフィ時代のリビアは医療費は無料、学費も無料、国民で結婚する者があると家をその夫婦に無料でプレゼントされた。すべて石油の利益でまかなわれていました。そのカダフィ大佐、『石油の決済にドルというのは不公平じゃないか。我々の中東のイスラーム国家で共通の石油決済通貨を作るべきだ』と主張。アメリカはそこでそれをやめさせるためにリビアを政権交代させる武力行使に出た。いま、リビアは分割され、紛争が絶えず、平和はありません。ウクライナに関しては日本では報道されませんが、世界有数の『良質な黒土』があるところで、その量はヨーロッパ一。あそこで小麦が穫れるのも土のおかげ。石炭と天然ガスではヨーロッパで第二位。バッテリーを作るのにかかせないリチウムや、軽量部品の製造に欠かせないチタンの埋蔵量は世界第二位。エレクトロニクスや宇宙産業にかかせない希少金属のガリウムは全世界埋蔵量の20%といわれています。そして、世界の有名人たちの隠し資産とマネーロンダリングの証拠をあばいた『パンドラ・ペーパー』という文書がフランスで出ましたが、ウクライナの政治家たちの名前もありました。プーチンは『日本では原爆の犠牲者を悼むが、誰がそれをやったのかは追及していない』と数日前コメントしました。それは背景には、イラクでこどもが50万人犠牲になったのも、そこで『ディプリーティド・プルトニウム弾(核燃料廃棄物から作ったもすごく硬いが有毒な大砲の弾丸)をイラク中に無数に撒き散らし、その土地を数百年間、こどもが育つのに危険な汚染地域にしたアメリカも戦争犯罪者。日本の広島、長崎も同じ、という指摘でしょう。レーヒ提督は広島に落とされた原爆の話を聞いて『この新兵器に爆弾という言葉をつかうのは誤りだ。アメリカはこの兵器を使ったことで、暗黒時代の野蛮な未開人の倫理基準を取り入れたことになろう。私は戦争をこのようなやり方で戦うようには教えられてこなかった。キリスト教徒にはふさわしくないやり方だ』と言いました。スパーツ将軍も広島での惨状にショックを受け、長崎への投下を望んでいなかった。彼はワシントンに電話し、長崎を目標から外すこと、人口の少ないところに威嚇として落とすことを進言した、実際には聞き入れられませんでしたが。こうした話は、アメリカの日系人はロナルド・タカキの本などによって知っていますが、日本教科書には載りません。