この日は毎年恒例の秋葉三尺坊大權現の大祭。
最近は、というより私が長松院に赴任してからはほとんど雪がなく、外のお宮で行っていたのですが、今年はものすごい雪!
参道だけは雪かきしたものの、境内全部は難しい。
しかも、寒い…

またいつ雪が降ってくるかわからない空模様なので、役員さんたちと相談して今年は本堂で執り行うことにしました。
地域の人たちとはいえ、他宗さんの多い彦根。
本堂に入ったことのある方たちはほとんどおりません。
皆さん、初めての長松院本堂に興味津々。
「本尊さんは阿弥陀さん?」
「いえ、曹洞宗はお釈迦様が多いですね。うちはお釈迦様です」
「これはなんの仏さん?」
「こちらは摩利支天さんです。天部、つまり神様です」
こんなやりとりがあった後、開始時刻に。
「皆さん、今日はお疲れ様です。雪のため今日は本堂でお経をあげます。一冊ずつお経をお持ちください。みんなで般若心經をあげましょう」
ほとんどの方々が浄土真宗の門徒さんなので般若心經をあげるのが初めての人ばかり。
しかし大きな声で一緒にお唱えくださいました。



現代は、いわゆる願い寺と観光寺院にしか行くことがない時代ですが、きっと江戸の昔にはそんな縄張りなど関係なく、みんなお寺によっていたんだろうなあ。
これから長松院はそんな古き良き時代の寺院のように、山門を八字に開き、地域を愛し地域に愛されるお寺を目指したいものだなあ。
そんなことを考えながらお勤めさせていただきました。



参列者一人一人に理趣分というお經本でお加持差し上げた後、お説法。
皆さん、とても喜んでくださりました。
たまには大雪も悪くありません。
中央町、本町一丁目の皆さん、お疲れ様でした。
今年もよろしくお願いいたします。
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